1/4ページ目 コレが俺の名前だ。ああ、逆からよんでも「たなかかなた」だ。学生の頃よくからかわれたものさ。 俺は平凡な社会人。田舎の工場で機械いじりをしている。 コレと言って特技も無いし、最近流行りのイケメンというやつでもない。 自分で言うのもアレだが不細工ではないと思っている。 コレでも会社の事務の女の子から人気があるらしい。同僚の関透(せき とおる)が言っていた。 周りは皆ほとんど団塊世代って事もある。 関とは入社した時から息が合い、休みの日もよく一緒につるんでいる仲だ。 最近関は彼女が欲しいらしく事務の女の子達に必死に自分をアピールしているが…それが逆効果だって事に気付いていない。 まあ、必死なとこが関のいいところなんだけどね。 「かなたぁ〜!女心ってさっぱりわかんねーのな!」関は俺の事を名前で呼ぶ。田中って3人この会社にいるからだ。 まあ、仲がいいからって事もあるか。 「わかったら苦労しねーんじゃねーの?」 こんな会話が最近多い。 俺はあまり女に興味がもてない。あ、ホモとかそんなんじゃないから。 なんだか面倒なんだ、前に付き合っていた彼女が凄く淋しがり屋で毎日会いたいっていう子で俺はその重圧に耐え切れなくなり彼女をふった。 可愛い子だった。 でも、やはりそれだけではいけないという事を俺は知った。でもそれ以来なぜか彼女を作る気になれないでいる。 特に出会いもないし、トキメキすらなくなってる。 トラウマなのかもしれない。 関が俺に理想のタイプを聞いてきた。 「んー。面倒臭くない子」そう言って自分でハッとした。 関は顔をしかめた。 「そんなんじゃ、一生彼女出来ないぞ」 お前に言われたくねぇと思いながら 「うるせぇよ」とだけ言った。 続く。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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